※2016年7月29日に公開した記事がありますが、ARCHICAD25での動作が違う為、再度記事を見直しリライトいたしました。
前回記事
今回は、LGS壁などの端部に、仕上げのボードを貼り付けたい時の処理方法をやってみたいと思います。
使用するツールは壁終端ツールを使い、[壁終端1]と[壁終端2]の違いを試してみます。
使用するツールは壁終端ツールを利用します。
1.LGS+ボード1枚の場合
下図の作図
壁ツール→複合構造「壁:PB12.5(LGS65)」にて壁を配置しました。
[壁終端1]
壁終端ツールをダブルクリック→①[壁終端1]→②終端にボード厚「12.5」入力
壁1の先端に配置します。
[壁終端2]
壁終端ツールをダブルクリック→①[壁終端2]→②仕上げ数「1」選択
壁2の先端に配置します。
ボード厚みを表示させる方法
壁を選択し、[オプション]→[属性設定]→[ビルディングマテリアル]
ビルディングマテリアルの内、[LGS-壁][石膏ボード]2つに「✓」されています。
この2つが現在選択した壁のビルディングマテリアルとなります。
それぞれの表面塗りつぶしを確認しますと、同じ[背景]になっています。
この設定を変える必要がありますので、いったん[キャンセル]します。
塗りつぶしの追加
[オプション]→[属性設定]→[塗りつぶし]
[背景]を選択→[新規作成]→[複製]→名前[背景-1]とし、OK
再度、壁を選択し[オプション]→[属性設定]→[ビルディングマテリアル]
ビルディングマテリアルの内、[LGS-壁][石膏ボード]のどちらかの塗りつぶし設定を[背景]から[背景-1]にします。
平面図で確認
ボードの厚みが表現が出来ました。
断面図図で確認
断面図_1の壁1、壁2共不要なラインが入っています。
断面図_4では、壁1に不要なラインが入っています。
断面図の不要なラインの修正
壁1の[壁終端1]をクリックし、[編集画面]に入り①[3D表示]にチェック→②[ラップされた仕上げのビルディングマテリアルを使用]又は[材質上書]を複合構造で使用している[石膏ボード]の材質に合わせます。今回は、②[ラップされた仕上げのビルディングマテリアルを使用]にチェックしOK
壁終端1で作成した壁1は、修正出来ましたが、壁終端2で作成した壁2では、設定項目が見当たらず出来ませんでした。
壁終端2を平面図で確認しますと、不要なラインの原因は、黒い点の[HOTSPOT]の様です。
現時点では、ボード1枚の場合[壁終端1]を利用するといいですね。
また、壁終端1では①[切り取りの奥行き]をボード厚[12.5]を入力→②[2D表示]→[常に輪郭線を描画]にチェックを入れる事でこの様な表現も可能です。
2.LGS+ボード2枚の場合
下図の作図
壁ツール→複合構造「壁:PB12.5+12.5(LGS65)」にて壁を配置しました。
[壁終端1]
壁終端1では、ツール設定のアイコンからでも分かる様にボード外側の1枚のみの端部処理となります。
壁終端ツールをダブルクリック→①[壁終端1]→②[切り取りの奥行き]にボード厚「12.5」入力→③終端にボード厚「12.5」入力→④[常に輪郭線を描画]にチェック
平面図で壁先端をクリックするとこの様な表現になります。
立面図で確認しましたが、不要なラインは入りませんでした。
[壁終端2]
壁終端2では、[仕上げ数]にボードの仕上げ枚数を指定する事で2枚の端部処理の表現も可能となります。
壁終端ツールをダブルクリック→①[壁終端2]→②[3D表示]にチェック→③[仕上げ数]を「2」→④[内側の仕上げ1を延長]、[内側の仕上げ2を延長]にチェック
平面図で壁先端をクリックするとこの様な表現になります。
立面図で確認しますとやはり、不要なラインが入りました。
ラインは、ボード1枚貼りの位置とは違い小口面に入りました。
結論
前回の記事では[壁終端2]が良いとしていました。
ARCHICADのバージョンをさかのぼって確認すると、[Ver21]までは[壁終端1]では3D表示の[ラップされた仕上げのビルディングマテリアル]にチェックを入れても不要なラインが入り、[壁終端2]では、不要なラインが入りませんでした。
[Ver22]から逆に[壁終端1]の[ラップされた仕上げのビルディングマテリアル]にチェックを入れる事により不要なラインが入らず、[壁終端2]では不要なラインが入るようになっています。
前回記事
今回のTipsでは、ARCHICAD25でのLGS壁の「ボード1枚貼り」と「ボード2枚貼り」を[壁終端ツール]を利用して作図しました。
立面図で不要なラインが出る[壁終端2]では無く[壁終端1]が良いと思いました。
壁終端ツールはまだまだ、改善点の多いツールなので、今後のバージョンアップに期待したいところですね。