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    赤瓦屋根のモデリング

    ARCHICAD|赤瓦屋根(沖縄在来瓦屋根)のモデリング

    瓦屋根のモデリングって大変難しいと思っていました。

    実際、GDLで作成するも本気で作りすぎて重くて利用出来ずに断念。

    そこで改めて瓦屋根を見直した時に、瓦屋根は同じ素材が規則正しいグリットで配列している所と、カーテンウォールツールのスキームを利用し、グリットに素材を割り当てれば良いのではと考え、その特性を利用する事で、割と簡単に作成する事が出来ましたので、ご紹介致します。

    1.瓦のパーツを作る

    瓦のグリットの検証からしていきます。

    平面図と断面図で確認します。

    図面化するとグリットの感じが見えてきましたので、平面図にグリットの元を重ねて確認してみまと

    男瓦は、[幅180mm][高さ300mm]しっくい込みとなります。

    女瓦の実際の瓦サイズ幅は[280mm]ですが、表面に見える幅は[120mm]なのでグリット幅は[120mm]とします。
    高さの働き高さは[250mm]ですが、設定画面にて調整します。

    これをベースにの4つの部品を作成していきます。

    男瓦

    断面形状に、直径150mmの円を25mm上側にずらして作成。
    中身は、形状を詰めた形(ソリッド)にしました。(ポリゴン数を減らす為)

    [梁ツール]→[セグメント]→[構造タブ]から断面形状

    登録した、「kawra_M」を選択、材質上書きは、「リノ-赤」を選択し300mmの長さで作図

    材質に関しては、デフォルトの材質で色々試した結果、一番赤瓦に近いと感じたので使用しましたが、お好きな物を選ぶ、又は新規で材質作成してお試し下さい。

    しっくいの作成

    漆喰の下図として、男瓦の断面形状から形状図形をコピーし、作図した梁の上に貼りつけます。

    [梁ツール]→①[セグメント]→[構造タブ]から②[○]を選択し、③[直径を30mm]
    材質上書きで、④[漆喰-白]を選択してOK

    図形作成法を[曲線]を選択

    下図を元に作図します。

    作図した図形を選択し、[右クリック]→[選択内容をモルフに変換]

    作成した図形を横から見た立面図、又は断面図を表示させます。

    [編集]→[移動とコピー]→[回転]を選択して90°回転させます。

    しっくいの位置が合っていない場合は、瓦の位置に合わせます。

    平面に戻り、2つの図形を選択し、[ファイル]→[ライブラリとオブジェクト]→[選択内容に名前を付けて保存]→[カーテンウォールパネル]

    名前を[男瓦]としOK。使用可能のダイアログがでますので、そのままOK

    男瓦役物

    男瓦で作成した図形2つを横にコピーします。(実際はコピーせずにそのままでも良いのですが、モルフ化するので、元に戻れなくなる為、念のためです)

    梁を選択し、先端をクリックし、[15mm]短く[285mm]にします。

    軒先の瓦パーツ

    [梁ツール]→①[セグメント]→[構造タブ]から②[○]を選択し、③[直径を150mm]
    材質上書きで、④[リノ-赤]を選択してOK

    [図形作成法]は[単一]

    長さを瓦先端から[15mm]で作図(全体の長さは[300mm])

    3D画面で高さ位置を合わせます

    15mmで作図した図形を選択し、[右クリック]→[選択内容をモルフに変換]

    断面形状の梁と接している①[ライン部分を選択]し、ペットパレットを表示させます。

    ②[辺のカスタム設定]→辺のタイプを③[非表示]→変更を適用④[クリックした辺]→[OK]

    同様に断面形状で作成した梁を選択→[右クリック]→[選択内容をモルフに変換]

    先程と同じ部分を①[選択]し、ペットパレットを表示させます。

    ②[辺のカスタム設定]→辺のタイプを③[非表示]→変更を適用④[クリックした辺]→[OK]

    しっくいの①[先端面をクリック]→②[辺のカスタム設定]→材質③[漆喰-白]→変更を適用④[クリックした面]→[OK]
    反対側の面も同様にします。

    そのまま3D画面で、しっくいまで含めた3つのパーツを選択

    [ファイル]→[ライブラリとオブジェクト]→[選択内容に名前を付けて保存]→[カーテンウォールパネル]

    [カーテンウォールパネルを保存]のダイアログは、[水平面]で継続と保存をクリック

    名前を[男瓦役物]としOK。使用可能のダイアログがでますので、そのままOK

    女瓦

    断面形状に、線ツール[弧の幅280mm][弧の高さを35mm]を作図し複製後、半径を15mm大きくした図形を元にマジックワンドで塗りつぶし作成。

    カーテンウォールツールでのグリットでは[120]としますが、しっくい部分に[10mm]飲み込みさせたいので[公称幅140.0][公称高さ50.0]とします

    [梁ツール]→[セグメント]→[構造タブ]から断面形状

    登録した、「kawra_W」を選択、材質上書きは、「リノ-赤」を選択し300mmの長さで作図

    作成した図形を選択して、F5キーで3D表示に切り替え①[上側をクリック]→ペットパレットが表示されたら、②[角度を修正]→③キーボード入力[Zキー]→④キーボード入力[-15]→[リーターンキー]で屋根の棟側を瓦の厚み15mmを下げます。

    ※これは、棟側に連続で配置した再に重なる様にする為です。

    これで女瓦は出来ましたので、オブジェクト登録します。

    選択状態から、[ファイル]→[ライブラリとオブジェクト]→[選択内容に名前を付けて保存]→[カーテンウォールパネル]

    [カーテンウォールパネルを保存]のダイアログは、[水平面]で継続と保存をクリック

    名前を[女瓦]としOK。使用可能のダイアログがでますので、そのままOK

    女瓦役物

    [梁ツール]→[セグメント]→[構造タブ]から断面形状

    登録した、「kawra_W」を選択、材質上書きは、「リノ-赤」を選択し285mmの長さで作図

    画面を断面形状に切り替え、[断面形状マネージャー]より[kawara_W]を複製します。

    名前を[kawara_W役物]

    断面の下側の辺をクリックして、ペットパレットを表示、①[辺をオフセット]

    [Tabキー]→②数値入力[50]→③[保存]

    平面図に戻り
    [梁ツール]→①[セグメント]→[構造タブ]から②[断面形状]→③[kawara_W役物]
    材質上書きで、④[リノ-赤]を選択してOK

    [図形作成法]は[単一]

    [kawara_W]の瓦先端から[15mm]で作図。

    3Dで確認し、高さを合わせます。

    そのまま3D画面で、2つを選択し、[右クリック]→[選択内容をモルフに変換]

    2つのパーツの接する辺を非表示にします。

    先端の[kawara_W役物]を選択し、①[辺をクリック]→ペットパレットが表示され、②[辺のカスタム設定]→③[非表示]→④[クリックした辺]→OK

    同様に、[kawara_W]を選択し、①[辺をクリック]→ペットパレットが表示され、②[辺のカスタム設定]→③[非表示]→④[クリックした辺]→OK

    次に、断面図又は立面図で側面表示させ、重なる分を回転させます。

    [編集]→[移動とコピー]→[回転]

    先端を①[クリック]→②[クリック]→③[Y]入力→[-15]

    次にオブジェクト登録します。

    2つの図形を選択し、[ファイル]→[ライブラリとオブジェクト]→[選択内容に名前を付けて保存]→[カーテンウォールパネル]

    [カーテンウォールパネルを保存]のダイアログは、[水平面]で継続と保存をクリック

    名前を[女瓦役物]としOK。使用可能のダイアログがでますので、そのままOK

    2.カーテンウォール設定

    4つの部品が完成しましたので、カーテンウォールツールを開いて設定をしていきます。

    最初にスキームの設定からですが、屋根面を上から見た時の設定となります。

    スキームの設定

    ①[スキーム]②[列]は固定サイズ、③[幅]Aに[160]、プラスをクリックして、Bに[120]

    Aの幅は、男瓦の断面形状で作成したしっくいも含めた全体幅[180]ですが、フレーム設置時に左右[10mm]大きくしますので[180]ー[20]=[160]です。

    Bの幅は、女瓦の断面形状で作成した全体幅[140]ですが、Aの幅同様に、フレーム設置時に左右[10mm]大きくしますので[140]ー[20]=[120]です。

    [高さ]は、男瓦の長さの④[300]にします。女瓦の実際の長さは250くらいですが、瓦を重ねる設定の時に調整します。

    パネルの設定

    ①[パネル]→②[メインパネル]を③[CWカスタムパネルを選択]→④[男瓦を選択]→⑤[115]

    パネル厚さは断面形状の高さに当たりますので、男瓦の断面形状の[公称高さ100]+[しっくい半径15]=[115]となります。

    サブパネルにも①[CWカスタムパネル]としてパネル名に②[女瓦を選択]し、パネル厚さ③[50]とします。こちらの厚さも男瓦同様に、女瓦の断面形状[公称高さ]になります。

    そのままOKします。

    図形作成法を[境界]に合わせ作図していきます。

    下図に底辺10M、角度45°の二等辺三角形を準備してなぞります。

    3D表示してみますと、男瓦、女瓦ともに瓦がうまく反復されていません。
    また、隙間もあります。

    修正していきます。

    設定画面を開き[スキーム]の右側のAパネルの上部あたりにマウスを持って行くと[なし:結合パネル]となっているヶ所をクリックし、②[分割]

    Bパネルも同様に、パネル上部をクリックし、[分割]

    再度3Dで確認、男瓦、女瓦共に反復が出来ました。

    続いて隙間と女瓦の重なりと高さを設定していきます。

    設定画面を開き、[スキーム]→Bパネルの上部あたりにマウスを持って行くと[分割]となっているヶ所をクリックし、②[トランザムフレーム]

    次に①[フレーム]→②[トランザムフレーム]→③[非表示]→④パネルインセット[-50]キー入力

    次に①[パネル]→②[メインパネル]→③パネルオフセット[-50]キー入力

    OKをクリックして確認してみます。

    良い感じになっています。

    役物の設定

    3D画面で屋根を選択すると、[編集]をクリック

    先端の男瓦を選択し、上部の設定ダイアログをクリックするか、[command]+[T]キーで設定画面を開き、パネル名①[男瓦]を[男瓦役物]に変更→カスタムパネルタイプ及び形状②パネル厚さ[165]→カーテンウォールパネル設定③パネル厚さ[165]→パネルオフセット④[-75]としOK

    3D画面に戻り、先端の女瓦を選択し、上部の設定ダイアログをクリックするか、[command]+[T]キーで設定画面を開き、パネル名①[女瓦]を[女瓦役物]に変更→OK

    女瓦の飲み込みの設定

    3D画面にて画面左上の①カーテンウォール設定をクリック、又は何も選択してない状態であれば、[command]+[T]キーにて設定画面を開きます。

    ①[スキーム]→BパネルとAパネルの境目当りをshiftキーを押しながら2ヶ所を選択→③[トランザムフレーム]

    ①[フレーム]→②[トランザムフレーム]を[非表示]にし、③パネルインセット[-10]→OK

    完成

    カーテンウォールの特性を利用する事で色々な可能性がありそうです。

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